糖尿病合併症とは
高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧といった生活習慣病の特徴は、それぞれの病気の危険因子に共通したものが多く、1つの病気が次々とほかの病気を合併していくことです。
高脂血症に高血圧や糖尿病が合併していると、高い血圧や血糖によって血管壁がいっそう傷つきやすくなり、動脈硬化に拍車がかかります。
合併症が複数になると、1つひとつの病気は軽症でも、動脈硬化の危険度がかなり増します。
ちなみに、高脂血症、高血圧、糖尿病、肥満を合併していると、心筋梗塞などの危険は一気に高くなります。そのため、これらの併発を「死の四重奏」と呼んでいます。
糖尿病の合併症のサイン
1、平地でもつまずきやすい
2、靴ずれができても痛みを感じない
3、睡眠中などに、ふくらはぎがつる
これらの症状は、糖尿病がかなり進行し、末梢神経に障害があらわれて起こる合併症の症状です。
重度の糖尿病のサインです。
4、膀胱炎になりやすい
5、下痢や便秘を繰り返す
6、食事中に汗をかきやすい
糖尿病によって、膀胱や腸の働きや発汗などをコントロールする自律神経に障害が起こっています。
7、傷が治りにくい
体の全体的な機能が低下し、抵抗力や免疫力、治癒力が衰えたことが原因です。
末梢神経に障害が起こっていると、痛みを感じにくくなるので、靴ずれなどの小さな傷ができても痛みを感じません。
そのため、気がつかないうちにそこから最近が侵入し、壊疽になることもあります。
このように、糖尿病が進行して合併症が始まると、体全体の機能がいちじるしく低下して神経障害をまねき、痛みなどを感じなくなることがあります。