ヤマイモのヌルヌル成分が血糖値の上昇を抑える
ヤマイモは、中国原産の野菜で、滋養強壮の食べ物として知られていました。
漢方では、ヤマイモを干したものを「三薬」と呼んで糖尿病の治療薬にしています。
特に高血糖が長く続き、体力が低下してきた人に効果があるとされています。
ヤマイモには、長イモやイチョウイモなどたくさんの種類があります。
食用にされているものだけで、60種類以上になりますが、現在日本で栽培されているものは、ほとんどが長イモやイチョウイモ、大和イモです。
ヤマイモの皮をむくと、ヌルヌルとしたぬめりが出てきます。
この正体は、ムチンという多糖類「食物繊維の一種」で、腸の中に一緒に入った食べ物を包み込み、糖質の吸収の速度を抑えます。
そのため、食後の血糖値の急上昇を抑えられ、インスリンの分泌を少なくすませることができます。
また、小腸で、胆汁酸をからめとって排出させる働きをするため、コレステロール値を下げる効果があります。
HbA1c(ヘモグロビンA1c)とは
高血糖状態が長い間続くと、血管内の余分なブドウ糖は体内の蛋白と結合します。
この際、赤血球の蛋白であるヘモグロビン(Hb)とブドウ糖が結合したものがグリコヘモグロビンです。
このグリコヘモグロビンには何種類かあり、糖尿病と密接な関係があるのが、HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)です。
空腹時血糖値 126mg以上(/dl)または食後血糖値 200mg以上(/dl)となると糖尿病と診断されますが、血糖値は、食事や運動の影響を受けやすく、検査前の一時的な節制をすることで数値が変わってしまい、より適正な診断ができない可能性がありました。
そこで注目されたのが、ヘモグロビンA1c(HbA1c)。
HbA1cは、赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖が結びついたもので、赤血球の寿命が長いため、過去1~2カ月の血糖状態がわかります。
HbA1cの基準値が2012年4月から変わり、今までのJDS値から国際基準のNGSP値に変わることによって、今までの計測値から0.4%多くなります。
例えば、JDS値で6.1%だった数値が、NGSP値になると6.5%になります。