血糖値の上昇を抑える野菜 菊芋の効能
同じイモ類でもジャガイモやサツマイモの糖質は、デンプンが主体でイヌリンは含まれていません。
一方、菊芋はデンプンが含まれていない代わりに、イヌリンを豊富に含んでいるのが特徴です。
イヌリンは、多方面から自然治癒力を高め、それを他の有効成分が後押しすることで、驚くべき菊芋の効能を生み出しているのです。
菊芋のイヌリンは糖の仲間ですが、それを食べてもほとんど吸収されません。
人の消化管には、イヌリンを吸収できるほど小さく分解する酵素が存在しないのです。
そのため、イヌリンは糖でありながら極めて低カロリーで、尚且つ一緒にとった別の糖の吸収を阻害する力もあります。
水溶性の食物繊維であるイヌリンは、胃腸を通過するときに水分を吸収してゲル状になり、腸内の糖を一緒に巻き込んで体外へ持ち出してくれるのです。
イヌリンのこうした働きは、食後の血糖値の急上昇を防ぎ、結果的にインスリンの節約につながります。
菊芋のイヌリンは膵臓と細胞の機能を高める
菊芋に含まれるビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの成分もイヌリン同様、インスリン受容体を活性する働きがあります。
それらの成分は膵臓を保護するうえでも奏効します。
菊芋は、イモでありながら、血糖値の上昇やインスリンの過剰分泌、肥満につながるブドウ糖をわずかしか含んでいません。
それでいて十分な満腹感が得られるため、食事制限のストレスを感じなくてすむのも利点です。
インスリンの必要量が減れば、糖尿病との闘いがとても有利になります。
第一に膵臓の負担が軽くなります。糖尿病の患者さんの場合、過食は原因で膵臓は絶えずインスリンの分泌を強いられ、やがて膵臓が衰弱し、インスリンの分泌が枯渇するケースが大半です。
そんな時、イヌリンの作用で糖の吸収が減り、膵臓を少しでも休ませることが出来れば、インスリンの分泌能力の回復に役立ちます。
第二にイヌリンの効果で食後の血糖値の急上昇を抑えられると、細胞側にもよい影響がでてきます。
細胞の表面に設けられたインスリン受容体(糖を受け入れるドア)の活性が復活し、インスリンの刺激に対してすみやかにドアが開くようになるのです。
その結果、血液中の糖はスムーズに細胞の中に取り込まれ、エネルギーとして消耗されるようになります。
つまり糖代謝が正常に戻るのです。
エドガー・ケイシーの語る菊芋の効能
薬用食品の効果を紹介するときは、非科学的な話を持ち出すのは、あまり好きではないのですが、じつは、菊芋にはエドガー・ケイシーにまつわる興味深い逸話が伝えられています。
エドガー・ケイシーは、1877年米国ケンタッキー州の生まれた人物で、本業は写真家。
クリスチャンとして日曜学校の教師も務めていました。
その一方で、彼には幼いころから特別な能力があり、成人後はリーディング(催眠透視)と呼ばれる摩訶不思議な方法で、難病の患者さんに具体的な治療法を伝授し、多くの人を救ったといわれています。
リーディングとは、ケイシーが催眠状態で知りえた情報(治療法など)を無意識のまま患者さんに語るというもの。
ちなみに目覚めているときのケイシーは、医学の専門知識は全くなく、自分が催眠状態の時に語った内容さえ覚えていなかったそうです。
そうしたケイシーの43年間にわたるリーディングの記録は、現在エドガー・ケイシー財団(ARE)に保管され一般に公開されています実はその中に、糖尿病の患者さんに菊芋の摂取をすすめた記録が残されているのです。
ケイシーは菊芋を「天然のインスリン」と呼んでいたそうで、その調理法や食べ方も詳しく記載されているといいます。 果たしてそれが”超能力”で知りえた知識かどうかは別として、当時すでに菊芋の効能「血糖値降下作用」を熟知していたというのは特筆すべきでしょう。
死の四十奏から身を守るキクイモの「イヌリン」から抜粋