「団塊の世代」(8)

「還暦特集」

還暦祝い 

5月に還暦を迎え、8月から「年金の一部」の給付も始まった。8月始めの休日には娘・息子夫婦と孫とで総勢10名の「還暦祝賀会」を行った。唐津の海辺のホテルで一泊泊まりのゆったりした贅沢な時間を過ごした。60年生きてきた記念として…。
翌週の休日は父をはじめご先祖の墓参と、母の見舞いを兼ねて郷里広島に帰った。
母は今年88歳で、母の米寿と私の還暦を一緒に一族で祝うはずであったが昨年些細な事で入院した後、ベットから転落骨折し、その手術以降急速に「認知症」が進み最近ではほとんど家族の顔も認知できず反応が無い状態となっている。
そんな訳で、自分自身も「永過ぎず、短過ぎず…」の人生を願っている。

今年還暦の人
 どんな世代なのかを解りやすくするため同年生まれの有名人を挙げてみる。
山本浩二(広島カープ・ホームラン王・監督)田淵幸一(阪神・ホームラン王・監督)堺正章(歌手・タレント)吉田拓郎(シンガーソングライター)宇崎竜童(ミュージシャン)中尾ミエ(歌手)美川憲一(歌手)木の実ナナ(歌手・女優)大原麗子(女優)倍賞美津子(女優)西川きよし(お笑いタレント元代議士)政治家では菅直人、クリントン元米大統領。
今日知ったところではアフガニスタンで医療活動と井戸掘り奉仕を続ける中村哲医師(ペシャワール会代表)も同年生まれで私と同じ大学で、「佐世保エンプラ事件」や「米軍戦闘機九大墜落事件」を体験していたと言う。

等々…こういう顔ぶれを見ると「若い」のか「とし寄り」なのか良くわからない。チョッと変わった…人達が多いような気もする。もう終わった人もいるがまだ「現役バリバリ」の人も多い。

還暦の年のオブジェクション
 この815日終戦記念日、小泉首相の「靖国神社参拝」で騒々しい。この問題は今始まった事でなく、中国・韓国が反対する事から始まった事でもなく日本人としてシッカリ確認すべき国内問題なのだ。我々が学生であった40年前はもっと当たり前に「政教分離」「信教の自由」「戦争責任」と言う範疇で日常的に議論していた。
世論調査では半数以上が「首相の靖国参拝」を支持し、若い世代ほど支持率が高いそうだ。若い人ほど「戦争の歴史」「信仰」「宗教・神社」「戦争責任」と言う事の認識が薄いように思う。「歴史」をしっかり学習する事。「戦争」とは何か?「真に正しい戦争」はありえない。「侵略戦争」も大概「祖国を守る」大義名分で始められている。戦争を始めた責任・罪は心から悔い謝らなければならない…犠牲者に対して。戦勝国の米英仏の戦争指導者も同じ。
「宗教とは?信仰とは?」いま一度考えては?しっかりした宗教観に関する認識が無いから「オーム真理教事件」や最近の「摂理」事件等が次々と起きてくる。
国を代表する首相が「一宗教法人・靖国神社」に公式に参拝する事がおかしくないのか?歴史から言って靖国神社は単なる一宗教法人なのか?そもそも「心の問題」と言いながら「靖国参拝」を政治公約にする事と矛盾しないのか?
「戦争で亡くなった軍人」だけが神様になって祀られる…「神」とは?他の宗教観では理解できないし、他国の国民には更に理解しがたいものである。「日本人」の文化、宗教観では「靖国神社」は当然…と言う方々がいるが日本人である私には理解できない。
「戦争犠牲者」を丁重に弔うのは当然。宗教を超えた「原爆慰霊碑」「沖縄・平和の礎」慰霊のやり方はいくらでもお手本があるのでは…。
この問題は書けばきりが無いのでまたの機会に…。

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シリーズ
「団塊の世代」
(7)還暦の感慨
(6)団塊の世代と医療
(5)「定年延長」の功罪
(4)熟年離婚の危機
(3)「団塊の世代の反乱」
(2)「2007年問題」の背景
(1)新憲法の世代
「団塊の世代(9)」還暦同窓会