シリーズ「団塊の世代」(4)
「熟年離婚の危機」

 昨今、熟年離婚が急増していると言う。「熟年離婚」はゴールデンタイムのTVドラマでも視聴率が高いそうである。ご存知のように夫の「定年退職」を機に、「自分も家事から定年退職いたします。」と妻から離婚を言い渡されるケースが殆どの様である。

その「定年退職」を大量の「団塊の世代」がこれから迎える訳で、「熟年離婚」も更に急増すると言われている。「年金」も2007年から夫婦に分割支給できる様に改正され、「熟年離婚」に拍車をかける事になると言う。戦後生まれの「新憲法」「民主主義教育」で純粋培養された「団塊の世代」は、意識的にも「男女同権意識」「女性上位」意識が強く、それ以前の世代より「離婚」に対する抵抗感も薄い。
また、この世代の多くが経済成長期を「企業戦士」として家庭を顧みず過ごしてきた。長年の妻達の恨みを背負った世代でもある。
 この様に書いて来ると、爆発的に「熟年離婚」が今後増えるのではないか…空恐ろしい気がする。

(1)「熟年離婚」を宣言されないために

 もう手遅れかもしれないが、定年までの残された時間「妻の理解」を猛特訓しよう。照れないで「愛しているヨ」と言える様に特訓しよう。「妻の好み」を徹底的に理解しよう。「髪型」の変化や、「化粧」の変化に気を配り、褒める習慣を身に着けよう。…と書きましたがまず無理ですね!

(2)「熟年離婚」を宣言されてもうろたえないために

 「熟年離婚」を宣言されても、冷静に「よし、解った。」と言えるように見放されても一人で生きて行ける術を身に付けよう。夫の自立だ。渡哲也もうろたえてはダメである。TVドラマの様にうろたえて「お祝いのテーブル」をひっくり返すなんて最低である。
まず、自分で食事の仕度くらい出来るようにしよう。初歩は「ごはん炊き」。電気炊飯器があるのだから、米の研ぎ方、水加減さえ覚えればスイッチを押すだけ。誰でも出来ることなので、やって見るだけ。
次に「料理」だが、私は趣味の釣りから魚の捌き方に慣れ、5年の「単身赴任」で「料理」の面白さに目覚めたお陰で、妻が居なくても「食べたいもの」を作って食べる楽しみがある。最近は、「男の料理教室」も結構あるので趣味として修行する事。一流シェフ、有名料理人はほとんど「おとこ」なのだから…。「料理なんて!」と言わず楽しみとして身に付けよう。
 あと、食器洗いは「食器洗い機」、洗濯は「全自動洗濯機」、掃除は「掃除機」殆ど苦労無くできる。私が困るのはアイロン掛けだけである。単身赴任時代、ずに乗って「単身赴任のススメ」という本を書きかけた。(ある出版社の編集会議はOKだったが、役員会でボツとなったそうである。売れそうでない…という理由)「単身赴任」を経験し、老後「濡れ落ち葉」にならぬため女房から自立した「おとこ」になろう…という我ながら先見性のある企画だったと思う。
1週間に一度くらい、料理・洗濯等、家事一切妻に代わってやって見よう。

余り、何でも出来ることを強調し過ぎると「じゃー離婚」となるので気をつけよう。

(3)「熟年離婚」を宣言されたらひたすら謝ろう

 (1)も(2)も無理と判ったら、ひたすら低姿勢で過去の過ちを詫び、土下座し謝るしかない。中途半端に妻の態度を責めたり、いいカッコぶっても逆効果である。誠心誠意反省し、余生は「妻の人生のため」生きるくらいの覚悟をしなければならない。

 これから先数年、「団塊の世代」の定年退職で「熟年離婚」が予測どおり爆発的に増えるのか?どうなるのか?

「熟年離婚」が爆発的に増えれば、必要になる「ビジネス」は?

大きな、深い研究課題である。

                   シリーズ(4)おわり

 

 

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