『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』の大まかなストーリー
1980年3月15日に東宝系で公開された劇場長編アニメで原作の『火の鳥』のどの物語にも属さないまったくのオリジナルストーリー。
22世紀初頭 世界は元老院の下に統一され、人は試験管ベビーとして生産されるようになり生まれた段階で選別されて職務に合わせた教育を受け職務遂行のみを人生の目的として生きていた。このアニメの主人公ゴドー・シンゴは宇宙ハンターとして育児ロボット・オルガに育てられるが欠陥ロボットだったオルガはゴドーを心優しい青年に育てられ機械的な社会システムに悩む、そんな中、科学センター長官ロックに未確認物体2772(火の鳥)捕獲を命じられるがゴドーがスーパーエリートである元老院議長イート卿の1人娘レナとの恋仲を知ったロックはゴドーを政治犯としてアイスランドの労働キャンプに送る。その労働キャンプでゴドーはサルタ博士と知り合い荒廃した地球を救うには2772(火の鳥)が必要と知りゴドーを助けにやって来たオルガ共に最新鋭猟兵戦艦スペース・シャークを奪い2772(火の鳥)を捕まえる旅に出る。途中 涙星に住むバンに2772の情報を貰い温泉星にて2772(火の鳥)と遭遇。しかし2772(火の鳥)は人知を超えた凶悪な怪獣で最新鋭のスペース・シャークの兵装はまったく歯が立たなかった。その前にピンチョ達宇宙人トリオ、サルタ博士と命を落し そして苦楽を共にしたオルガもゴドーを守るため2772(火の鳥)と果敢に戦うが2772(火の鳥)によって破壊されてしまった。黒こげの残骸と化したオルガを前にゴドーはオルガへの愛を自覚。その心を知った2772(火の鳥)は本来の姿に戻りオルガに仮の命を吹き込みゴドー達に火の鳥が復活させた星をあげた。しかしゴドーは地球の惨状が忘れられず地球復活のため地球に戻るが地球はすでに星の命が消えようとしていた。ゴドーは自分の命を引き換えに地球の復活を願い火の鳥はゴドーーの願いを聞き入れ地球を復活。海岸には赤ん坊のゴドーを抱く人間になったオルガの姿が・・・。
この作品、ストーリーが単調なのと作画が中盤レベルが落ちてたりと賛否が分かれ当時ヒットした作品とは残念ながらいえませんがオープニングでの火の鳥の飛翔シーン、前半でのゴドーのエアカーがハイウェイを疾走するシーン、労働キャンプでのモブシーン、宇宙人トリオがオルガを慰めるシーン、そして形を変えて襲い掛かる火の鳥にジェットなどに変形するオルガとアニメーションとしての楽しさを表現しており、さらにこのアニメの音楽を担当してる樋口康雄さんのスケールの大きな音楽はすばらしいと思います。このアニメを批判的に言う方はいますが音楽に関しての批判は聞いたことないですね。
一昔前までは約30分ほどカットされたディレクターズカット版しか見ることができませんでしたが近年劇場公開時の物にほぼ近い完全版(?)がDVDでリリースされてるので興味のある方は鑑賞してみてくださいませ。