はっきり言って私はサッカー超初心者である。オフサイドすら何の事か分からなかった(今は多少分かる)。そんな素人が、高いモチベーションを持って、生中継の試合をほぼ毎日見続けるには理由が必要。いかにお気に入りのいい男をチームの中に見つけるか、だ。 フランス(プティ)→イタリア(デルピエロ他たくさん)とイングランド(ベッカム様)→スペイン(ラウル、モリエンテス)と応援してきた。 いよいよ応援するチームがなくなり、どうしようと思った時に、彼は現われた。 準々決勝のトルコ=セネガル戦。スウェーデンを破って勢いにのるセネガルと、日本が不完全燃焼のまま敗れたトルコ。実は、それほど期待せずに見ていた。 前の試合と戦い方が違っていた。攻勢に出るトルコと、なかなか敵陣突破できないセネガル。逆じゃないか。トルコは攻めまくるが、フィニッシュを決めるべきハカン・シュキルがどうしても決められない。後半に、トルコの監督はハカン・シュキルを下げて、長髪をちょんまげのように結ったイルハン・マンスズを送り込んだ。 延長前半4分、イルハンのゴールデンゴールが劇的に決まった。トルコ選手たちの喜びようときたらなかった。イルハンは大喜びでピッチをかけまわり、仲間の選手につかまえられてピッチに倒れこむ。上からトルコ選手が文字通り「山」になって祝福した。イルハンなかなかいいではないか。トルコを応援することにした。 一次リーグで敗れたリベンジに燃えた準決勝対ブラジル戦は、守備を固めたブラジルを前に、イルハンも闘志が空回りしてしまったようだが、最後の試合で見せてくれた。 3位決定戦の対韓国戦。試合開始直後のイルハンの突進に、韓国のホン・ミョンボのミスが加わり、ハカン・シュキルの11秒というW杯史上最速ゴール記録が生まれた。 韓国も直後に追いついたが、13分ハカン・シュキルとのコンビでイルハンの勝ち越しゴールが決まる。両ひざをついたハカン・シュキルにかけよってひざまづき、満面の笑顔で抱きつくイルハン。あのシーンを見て一気にファンになった人は多いだろう(そして呆然とした人も)。32分にも、イルハンはハカン・シュキルとの絶妙なコンビで追加点をあげて、仲間の祝福を浴びた。 残念だったのは、本格的にブレークしたのが、イルハンにとっては最終戦で、日本ではなく韓国の競技場で、しかも注目されにくい3位決定戦だったことだ。おかげで、イルハンの情報を新聞や雑誌で集めるのは大変なのである。 本国トルコでは、甘いマスクで女の子に大人気。「ベッカム様」状態らしい。 ちなみに、イルハンは日本戦終了後、戸田とユニフォームを交換している。 W杯徒然(5)へ | W杯徒然(7)へ (2002/7/21) (C) HETAUMA HONPO 2002
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