フルスクラッチで原型ができるまで

基本編その3


  
製作手順
11 足の形出し
 胴のパーツが形になってきたので、足に進みます。

 これは足首のパーツ。
 このロボットのモモとスネのパーツは、
使える技のページで紹介しているモーターツール旋盤で作ります。


 モーターツール旋盤
 基本の形を出した状態。

 このままではあっさりしすぎなので修整します。
 そろったパーツを重ねてみるとこんな感じに。
12 足のライン修整
 より足らしく見えるように、
モモは前側を主に、スネは後側にパテを盛ります。
 これはモモのパーツを上から、
スネのパーツを下から見た写真です。

 白く見えるのはパテを盛る芯にしたレジンキャストです。
 重ねてみるとこんな感じに。

 写真の左側が前です。
 次に、スネ下側の前後を斜めに削るので、
目安になる線を引きます。







 線を目安に削った状態。
 前側は大きく削り、後側は少し削っています。 
13 足首の関節
 足首パーツがはまるようにモーターツールで彫り込みます。

 足首とすり合わせて調整するので、
ギリギリまで削らずに少し余裕をもたせておきます。
 とりあえず足首パーツに乗せてみた状態。

 広い隙間があり、パーツ同士の密着感がイマイチです。
 形状修整のため、スネパーツにパテを盛ります。
これは盛りすぎ。
 足首パーツは小型化します。
 すり合わせながら調整します。

 すでにある胴や腰のパーツとのバランスも見ながら調整します。

 ここでスネと足首のパーツを加工し、
ダブルボールジョイントのポリキャップを埋め込めば可動化しますが、
これはフリーポーズ方式にするのでこのままです。
 スネパーツを下から見た写真。
14 足首パーツのモールド
 足首パーツ上面のエッジにスジ彫りをしています。

 まずエッジを少し小ヤスリで落とし、
それによってできた小さな面を彫刻刀の三角刀で軽く彫ります。
目立てヤスリで溝に沿って歪みを修整しながら本彫りし、
耐水ペーパーで仕上げています。
(見えやすいように銅粉をこすりつけてあります。)
 足の裏。
 バーニアを埋め込む目安の線を引きます。
 モーターツール旋盤で作ったバーニア。
 線に合わせてモーターツールで彫り込みます。
 瞬間接着剤で固定するので、
流れやすくするための溝を彫刻刀の三角刀で彫ります。
 バーニアを埋め込んだ後、
溝に低粘度の瞬間接着剤を流し込みます。
 ある程度時間をあけた後、さらに瞬間接着剤を流し、
その上にポリパテの粉をかけて残っている溝を埋めます。

 ポリパテの粉は、のこぎりで切ったときに出た粉を使っています。
 接着剤が完全硬化したら小ヤスリで削り落とし、
足の裏のモールドを書いてみます。
 清書。
 丁寧に切り出した0.5mmプラ板を貼っていきます。
 足の裏のモールド完成。
 最後に残っている気泡を埋めます。

 気泡を埋めたパテが完全硬化したら、
耐水ペーパーで余分なパテを落とし、
600番の耐水ペーパーで表面を仕上げます。
15 足首パーツのサーフェイサー(サフ)吹き
 歯ブラシを使ってパーツを洗い乾燥させたらサフを吹きます。
私は最初のサフ吹きは多めに吹きます。

 サフが乾燥したら、
パテを精密ドライバー彫刻刀の刃先ですり込み
小さな気泡や傷を埋めます。(写真はこの段階。)
 気泡を埋めたパテを落とし、800番の耐水ペーパーで仕上げ、
全体に軽くサフを吹いて完成です。

 足首パーツ完成


 その4へ続く。

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