モーターツール旋盤



フルスクラッチで避けて通れないのは様々な円柱状パーツです。
旋盤があればいいのですが旋盤は高価です。
しかし、モーターツールでも旋盤と同様の作業ができます。
慣れてくると旋盤以上に細かな細工が可能です。


ただし、この使用法は本来の使用法ではないので、
モーターツールに負荷がかかり過ぎたり、
危険な面もあるので、ご自分で責任を負える方のみ利用してください。

簡単で基本的なパーツ。

縁の薄いバーニアパーツも自作できます。

このライフルにも多用しています。

応用するとこんな物も。






何を削るのか?
 レジンキャストの円柱にアルミ棒をさした物です。
アンテナ等の細い物を作る場合、
3mmや2mmのプラ棒を直接モーターツールに接続して削る事も。
 これは上の写真の小さい方です。
元はフォーミュラーカーのホイールを加工したもので、
複製してレジンキャストに置き換えた物です。
これのシリコーン型は片面の簡単な物なので、
イベント販売用のキャスティングの時に、
余ったレジンキャストを流して作っています。

 大きな物の場合は、
フィルムケースやスプレーのキャップなどに、
レジンキャストを流して作っています。
大きすぎるとモーターツールに負荷が余計にかかります。
 真ん中あたりにピンバイスで穴を開けます。
 直径3mmのアルミ棒。
ホームセンターで長さ1mの物を売っていますが、
ほとんど曲がっているので、曲がっていない物を選んで買います。
曲がっていると回転がブレてしまい危険です。
 アルミ棒をペンチで切ると切り口がこのようになっていますが、
金づちで打ち込むことによって、
ここがレジンにくい込み空転を防ぎます。
 穴に瞬間接着剤を流してすぐにアルミ棒をさし込み、
金づちで打ち込みます。
接着剤が固まると完成です。
作業方法
 モーターツールに装着した状態。
モーターツールは軸をガッチリ固定できるタイプでないと危険なので、
さし込むだけのタイプは不可です。
ちなみにこれはPROXXONのモーターツール。
 モーターツールは最も低い回転数にし、
なおかつ、指で回転を支えます。
熱いので火傷に注意。
 アルミ棒は、
レジンキャストの円柱の正確な中心にさしている訳ではないので、
最初は回転がブレてしまいます。
パーツを削り出す作業の前にまず、
一皮むく様にズレている部分を削り中心のズレを直します。
写真の様にデザインナイフを上から下にゆっくりスライドさせ、
赤い矢印の部分を使って削るとうまくいきます。
ズレが無くなってくると徐々に回転がスムーズになるので、
それからデザインナイフや精密ドライバー彫刻刀などで、
削り出す作業を開始します。
目的の形が出せたら耐水ペーパーで仕上げます。


 注意点は、
刃先を回転方向に逆らって当てると、
刃先がバチンと弾き危険なのでやってはいけない点と、
大量の削り屑が出るので対策が必要な点です。
応用
 モーターツール旋盤で形を出した後でポリパテを盛る作業がしたい場合や、
ポリパテで修整したい場合、
レジンキャストではなくポリパテを使うこともあります。
ポリパテは硬いので刃の傷みが早まります。

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