黒百合の思い出

この頁は、俺の山に関する思い出を綴ったものです。

「黒百合の花の匂い」
 小生は、新婚時代に北海道で生活をした。
 絵に書いたような「美しく貧しい生活」を送っていた。
 なにか潤いのある家庭に出来ないか、考えていた時のことであった。
 北海道は十勝国幕別町内にて、黒百合の大群落を発見した。
 翌年嫌がる女房妃殿下を帯同し、採集に出かけた。スコップで球根まで掘り、切花にして十数株を持ち帰り、社宅の庭先に植えたり、切花を玄関先に飾った。
 翌朝、元気よく出勤し、夕方帰宅してみると、玄関の周りが異常に臭くてたまらない。
 何かが腐り、その臭いたるや鼻が壊れそうなくらい酷い。
 恐る恐るクロユリの花を臭ってみると、実に恐ろしいくらい強烈に臭っているではありませんか。
 急いで、ポットン便所に投げ込んでみたが、玄関は残り香が漂い頭痛がしてくる程でした。
 庭先のクロユリも引き抜いて、ポットンに消えてもらった。
 「黒百合のにおい」は、「匂い」と書かないで「臭い」と書くべきあった。

クロユリはユリ科の植物。別称ブラックサレナ。
 花の時期は、6〜8月(平地では5月頃)で、花は褐紫色で花径3cm程度、釣鐘の形をした花が下向きに咲き、内側に斑点があるものとないものがあり、濃厚な独特の臭いがある。
 多年草。地下にユリ球根のようなもの(りん茎)があり、茎は10〜30cmになる。
 ミヤマクロユリは本州、北海道の高山に、エゾクロユリは北海道の低地に生える。
 有名な生息地は白山で、大量に群生しているのがみられ、石川県の「郷土の花」である。
 ユリと言えば、純白で清純なイメージを思い浮かべるが、このクロユリは黒い鈴型の花で、匂いの持つ強烈なイメージは、畏怖と妖しさを漂わせていて、一般的なユリとはまるで異なる雰囲気であり、花言葉は「恋の花」「呪いの花」。または「復讐の花」として知られている。
 その匂いは、開花の当日が最も強烈だが後はほとんど匂わないそうです。