第18話〜 LPのデジタル化
(2006/07/02)

 ウォークマンを入手以来、音楽を聴く時間が飛躍的に増えた。通勤時と昼食後の昼休み、ほぼ一日CD2枚くらいは聴いている計算になる。ところが、我が家のライブラリはLPがメインで、手持ちのCDは枚数も少なく、ジャンルもかなり偏っている。ふと聴きたくなる曲が、LPのコレクションに有ったりするものだから、アナログ音源のデジタル化に挑戦してみることにした。

 パソコンの内蔵音源でもデジタル化することは可能だが、以前試したときには、思うような音質に仕上がらなかったため断念していた。今回はデジタル化のために、ローランドのUA-1EXというUSB接続のオーディオインターフェイスを購入した。アナログ回路をパソコンの外に出すことにより、ノイズの影響を排除するのがねらいだ。96kHz/24ビットの高音質A-Dコンバータにも期待をかけた。これにプリメインアンプからのライン出力を接続し、A-D変換した後パソコンに送り込むことにする。変換後の音質はまず不足はなく、CDに焼いた後再生してみても、オリジナルの音源と比べて遜色ない。

 取り込みは48kHz/24ビットにて低めの録音レベルで行い、スクラッチノイズや不要部分を除去した後、ノーマライズ処理にてピークレベルを合わせ、16ビット変換している。このデジタル音源をトラックごとに分割して、CDに焼いて終わり。CDDBに合致すれば、演奏者、曲目などを自動取得することもできる。


 こう書くと良いことばかりのようだが、LPには重大な弱点がある。それは静電気によるプチプチノイズ。LPの保管状態にも大きく左右されるのだが、これがかなり耳に付くことが多い。傷などの大きなスクラッチノイズは、編集時に容易に除去できるため特に問題ないのだが、音溝の奥に入ってしまった微細なほこりによるノイズは、なかなか除去が難しいのだ。デジタル化してみたものの、その結果が思わしくなく、レンタルCDを借りてきて代用することもある。

 ともあれ、デジタル化されたLPは、ウォークマンに転送され通勤の友となっている。一番大きな効果は、20年以上も聴かれることの無かった古いLPに針を通す機会が増えたことだろう。今聴いてみると、1970年代のアナログ後期には、相当な優秀録音が多いことに驚かされる。


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