第17話〜 続・続ヘッドフォンのお話
(2006/04/18)

 ウォークマンE-507を入手以来、しばらく女性ヴォーカルを中心にポピュラー系の音楽ばかり聴いていた。うるさい電車の中でクラシックでもあるまい、というのがその理由だ。それでもダイナミックレンジの狭い楽曲なら結構楽しめるので、バロック音楽やピアノ曲なども聴くようになった。そうする内に手持ちのCDは殆ど制覇してしまい、残ってるのは後期ロマン派から近現代のオーケストラ曲ということになってしまった。

 ウォークマンで使っているイヤホンは、オーディオテクニカのATH-CK5というカナル(耳栓)型の物で、さわやかに高域が伸び、ヴォーカルなどとても心地よく聴ける。もっとも基本的に高域に偏っているバランスなので、我がウォークマンではBassを+1、Trebleを-1でちょうどいい感じだ。この状態でオーケストラを聴いていたのだが、どうしても低域が軽い感じが否めない。ストラヴィンスキーの「春の祭典」などを聴くと、ちょうどミニコンポで聴いているような感じになってしまう。

HP-FX77 我が家のオーディオシステムでは、30年ほど前に自作した20cmフルレンジ+ホーンツィーターのスピーカーを未だに使っており、バスレフのチューニングがうまくいったせいか、低域が気持ちよく伸び、量感も十分に有る。ポータブルオーディオでもそんな感じを出せないものかと、新しいイヤホンを探していた。

 そんな時新しく発売されたのが、ビクターのHP-FX77というカナル型イヤホン。ネットでの評判では相当強力な低音を発するとのこと。値段も4000円弱と手頃なので買ってみることにした。確かに低音は良く出る。鼓膜を圧迫するほどにコントラバスがうなりを上げる。但し若干ブーミーな感じが有るので、曲によってはBassを絞って使う必要があるかもしれない。


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