第14話〜 続ヘッドフォンのお話
(2005/10/24)

 この秋はとことん音楽と読書の秋となってしまったようだ。毎週のようにCDショップと本屋に通い、ジャズヴォーカルのCDと歴史関連の文庫本を買いあさっている。通勤時には買ってきた本を読みながら、サラ・ヴォーンやエラ・フィッツジェラルドの楽曲をウォークマンで聴いている。休みの日は書斎で読書や、CDやDVDを鑑賞していることが多い。おかげで写真を撮りに行くことも、自転車に乗ることもすっかりご無沙汰になってしまった。運動不足が祟ったのか、このところ内臓の調子がすこぶる悪い。やはり天気のいい日は外に出て体を動かす必要が有るのだろう。紅葉のシーズンになれば、冷蔵庫に眠っているリバーサルフィルムを消費するためにも、カメラを持ち出そうと考えているところだ。

TEACのイヤホン ヘッドホンについては、前回紹介した3種類の他に、パソコンオーディオ用に写真のTEACのHP-56というイヤホンを使っている。その昔ポータブルCDと一緒に購入したもので、たしか2〜3000円だったと思うが非常に良い音がしていた。ウォークマンに装着してみると、かなりハイ上がりで低域が薄い。しかし高域の抜けが非常に良く、実に爽快な鳴り方をする。このイヤホン、標準で付属していたイヤーパッドが朽ちてしまい、その後何度か交換したのだが、最近ではイヤーパッド無しで聴いていた。それでは耳あたりが少し悪いため、百円ショップに寄った折にイヤーパッドを買って(8個百円!)装着してみると・・・

 なんと猛烈に低音が鳴り響くではないか。リファレンスのMDR-Z600にひけを取らぬほどだ。超低域の伸びでは及ばないが、量感は互角かむしろ上回るほど。このイヤホン、ウォークマン付属のものより少し小振りで、そのため耳との密着性が悪く低音が逃げてしまってたらしい。イヤーパッドを装着することによって、耳との密着性が上がり、そのため低域が増強されたようだ。高域も落ち着いた感じとなり、クラシック音楽も安心して聴けるようになった。ちなみに今はキース・ジャレットのバッハ「平均率クラヴィーア曲集第1巻」を聴いているのだが、とてもいい感じで鳴っている。結果として、百円の投資が抜群の効果を発揮したことになる。

 このイヤホン、買ったのはたぶん15年くらい前で、当然現在は製造中止となっている。後継機種としてHP-N1というのが最近まで売られていたらしいのだが、これも現在は製造中止だ。これだけの音質なのだから、少し高級な造りで売り出せば、かなり売れると思うのだけれど。

【追記】
 このコラムで掲載している写真だが、ニコンCoolpix950というデジタルカメラで撮影している。6年前に発売され当時一世を風靡したカメラだ。スイバルデザインという独特の形状をしており、ウエストレベルでしっかりホールドすることにより、非常に手ぶれしにくいという特徴がある。そして抜群のマクロ性能を持っている。ちなみに上の写真は、スポットライトの照明を当ててフラッシュを焚かず手持ちで撮っている。シャッター速度は1/6秒。これがどれほど凄いことか、カメラ好きの方ならよくおわかりであろう。


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