第9話〜ハイレゾ音源について
(2013/2/12)

 PCオーディオの世界で、現在最も話題となっているのがハイレゾ音源。
 24bit/96kHzとかDSD音源など、CDの16bit/44.1kHzを大きく上回る情報量を持ち、CDなど問題にならないほどの高音質とか。

 確かにCD作成に於いては、本来マスター音源の持つ情報量を大幅に減じて、CDフォーマットの中に無理矢理押し込めている関係で、音質の劣化が生じているのは確かでしょう。
 「小夜話」でも取り上げましたが、同じ音源をLPとCDで聴き比べてみると、LPの方が音が良い場合が多いのです。LPの場合アナログ音源ですので、CDの様なフォーマット上の制約が無く、良くできたLPはCDを遙かに上回る高音質で鳴らすことが可能です。

 そういった高音質のアナログ音源を、デジタル時代に適合させたフォーマットとしてSACDというものが有ります。見かけはCDとほぼ同じですが、アナログ信号をDSDというフォーマットに変換し、そのまま光ディスクに記録したものです。反射面を見るとCDの銀色に対し、金色に輝いて見えます。
 もちろん録音そのものをDSDで行い、SACDとすることも可能ですので、最近の音質にこだわったアルバムではDSD録音されたSACDも多く出ています。

 ただし、SACDは通常の方法ではリッピングしてミュージックサーバーに格納することは不可能です(著作権法にも抵触します)。よって我が家のサーバーには原則CDフォーマットの物のみ格納し、SACDはプレーヤーで聴くことにしています。ハイレゾ音源をネットワーク上に置こうとすれば、LPをデジタル化するか、音楽配信より購入することとなります。

 CD音源をミュージックサーバーで聴くようになって、CDプレーヤーで音楽を聴くことは殆ど無くなってしまいました。音質的に殆ど遜色が無いか、むしろ上回っているからです。そういった意味ではSACDの存在感が増しているとも言えます。SACDで聴く音楽は肌触りが柔らかく、アナログ音源のように音場がスピーカー後方に広がります。


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