「モナ・リザ」【Monna Lisa イタリア】
板に油彩 77×53cm ルーヴル美術館蔵イタリア・ルネッサンスの巨匠、万能の人レオナルド・ダ・ヴィンチ【Leonardo da Vinci】(1452−1519)の傑作でございます。
深く、柔らかい色調の山々を背景として、フィレンツェ風の衣装をまとい、微笑を浮かべた貴婦人の肖像画は、「モナ・リザ」または「ラ・ジョコンダ」という名前で呼ばれますが、これはフィレンツェの大富豪でフランチェスコ・ディ・バルトロメオ・ディ・ザノビ・デル・ジョコンド夫人エリザベッタの名前に因んでおります(モナ・リザは、エリザベッタの愛称リザに、敬称のモナをつけたもの)。しかし、実のところモデルについては多くの説があって確定は難しゅうございます。(説の中にはダヴィンチ自身の恋人……男性なのですが……説なども…)
この絵の熱心な研究家たち(「ジョコンドロジスト」といわれます)は、日夜「モデルに眉毛がないのは何故だ」「当時の貴婦人の習慣だ」「いや妊娠しているのだ」「いやいや修復の途中で消してしまったのだ」などと熱い学術論争を繰り広げていらっしゃいます。 「永遠の微笑」は、人々を魅了して止まないのかもしれません。