第9話〜E2500は是か非か
(2002/02/21)
Coolpix2500

本日発表されたニコンの新型コンパクトデジタルカメラCoolpix2500(以下E2500)について、WEB上の掲示板で色々と議論されている。E900シリーズの正当な後継機(E1000)を期待していた方々からは溜息にも似た失望の声が多く聞かれる。果たしてE2500はさほどにつまらないデジカメなのであろうか?

ここでまずE2500の特徴を列挙してみよう。

・現在売れ筋となっている1/2.7型200万画素CCDを使った普及型モデルである。
・Coolpix伝統の回転(スイバル)型レンズユニットを採用している。
・従って3倍ズームレンズであっても、起動に時間が掛かる沈胴式レンズではない。
・ニコンのデジカメとしてはじめて光学ファインダーを持たないモデルである。
・相変わらずマクロ性能は強力である。ズーム中間域においてレンズ前端から4cmまで寄れる。
・レンズ収納時の姿がなかなか可愛らしい。ニコンの銀塩コンパクトカメラ ニュービスシリーズを彷彿とさせるところがある。

スイバルレンズニコンには同クラスのデジカメにE775がある。低価格(実勢価格)を武器になかなかよく売れているらしいが、個人的にはあまり魅力を感じないモデルだ。コンパクトなのだが、でこぼこしていてグリップ感や収納性が良くないし、肝心の画質も解像力に乏しくノイズっぽい。これといった特徴もなく、人には薦めにくいモデルであった。
対して今回のE2500は従来のカメラらしいデザインを捨て、回転レンズを前面に押し立てた意欲的なモデルと言える。このモデルの主要な購買層であるデジカメ初心者に、脇を締めウエストレベルに構えて写真を撮るスタイルを定着させることが出来れば、次に登場すると予想されるE3000(仮称)の素敵なプレリュード(序曲)となりうるのだが。


f=14.2mm F=3.4 1/66secこちらは本家回転レンズE950で撮影したフタトガリコヤガの幼虫。ムクゲの葉をおいしそうに食べている。昨秋ある掲示板で公開したところ、あまりの凄まじい描写力に騒然となった一点である。
このマクロ性能こそがCoolpixシリーズの最大のアドバンテージではないかと思う。

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