□前の日□


エミーは
町で会ったクリームに
『一緒にチョコレート作りませんか』
と誘われて
製菓用のチョコレートを大量に買い込んだ。
クリームの家で
友達のため、そしてもちろんあの人のために
あの手この手と工夫して
とてもおいしそうなチョコレートを作って
オリジナルの包み紙に包み込んだ

クリームは
誰かと一緒に作れることが、
しかも料理の上手なエミーに
教えてもらいながら作れることが
嬉しくて嬉しくて
はしゃいではしゃいで、
あげることよりも
作ることを楽しんだ

ティカルは
こっそりと地上に向かった。
あの人に気付かれないように。
驚かせるために。
喜んでもらうために。
少しずつためたお金を
ほとんど使い切ってしまったけれど
後悔はしなかった

ブレイズは
始めて教えられた新しい文化を飲み込むことに
半日を費やしてしまい
やっと覚悟を決めて
閉店間近の百貨店へ乗り込んだ。
品薄になった中から
何とかお気に入りを見つけ出し
店内を追い出されそうになる直前まで
駆け回って数をそろえた。

ルージュは
いつも行っている
高級チョコレートの専門店で
大きい包みをひとつ
小さい包みをたくさん買い込んだ
チョコレートの一つ一つが
宝石のようだった






2/13/2007
何とか間に合ったー


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