フルスクラッチで原型ができるまで

基本編その6

製作手順
23 手首(コブシ)
 ポリパテを大まかに削り出した状態。

 これに目安の線を引き、
デザインナイフや耐水ペーパーを使って削り出します。

 親指は後で作ります。
 左右の手首は同時に作るのが良いと思います。
片方ずつだと細かなモールドがあったりする場合、
もう1個作るのが面倒臭くなります。
 左、アップ。
 左、違う角度。
 もう一枚、違う角度。
 親指用のパテ盛り。

 ここからの作業は失敗に備え片方だけを先に作ります。
 パテが完全硬化する前に、
デザインナイフで大まかな形を出しておきます。
 パテが完全硬化したらきれいに仕上げます。

 片方が完成したら、
それを見本にしてもう片方を作ります。
 モーターツール旋盤で作った手首基部パーツ。

 複製して手首パーツに接着。
 手首パーツ完成。
24 腕と肩仕上げ
 両面テープで仮組みしただけの前回の写真。
 スキマをパテで埋めたり削ったりしながら、
胴側から順番に接着して肩パーツ完成。
(胴と肩パーツはまだ接着していません。)
 下から見た腕パーツ。

 目安の線を引いて。
 1段掘り込み。

 フチは三角刀、中央部はアートナイフプロの平刃を使用。
 続けて手首用の窪みをモーターツールで削ります。
 腕パーツとりあえず完成。

 全体のバランスを見て短くするかもしれないのでサフ吹きはまだです。
 手首を乗せてみた写真。

 フリーポーズ仕様の関節なので少し動かせます。
 腕をつけて立たせてみるとこんな感じ。

 頭は上下の高さが足りない気がしてパテを盛ったので、
ほぼスタート戻り状態。
 仮組みで腕パーツが長い気がしたのでのこぎりで切って短く。

 腕と肩完成。
25 バックパック仕上げ
 目安の線を引いて上部にダクトを彫り込みます。

 アートナイフプロの平刃を主に使用。
 違う角度。
 耐水ペーパーで仕上げます。

 このような部分は耐水ペーパーをピンセットでつまんで使います。
フィギュア原型師の智恵理さんが模型誌で披露されていた技ですが、
メカにもとても有効な技です。
 完了。
 ダクト部分。

 このままでは味気ないのでモールドを加えます。
 これはプラ板に0.3ミリ真鍮線を並べて両面テープで貼った後、
シリコーンゴムで型取りレジンキャストに置き換えたものです。
(見えやすいようにサフを吹いています。)

 これは以前模型誌で紹介されていた技で、
そこではシャーペンの芯を使っていました。
真鍮線は切断時に微妙に曲がり並べるのに苦労したので、
素直にシャーペンの芯を使うほうが楽です。

 より手軽なコトブキヤのメッシュプレートという同様の商品もあります。
 まず薄く削った後、慎重に大きさを合わせ接着。

 スキマはパテで埋めます。
 バックパック完成。
 ダクト部分のアップ。
26 胴仕上げ
 胴に2個に増やした肩パーツを接着して胴完成。
 バックパックに2個に増やしたハネを接着。
 腕パーツも左右そろってほとんど完成。

 頭以外は…
27 頭続き
 ここまで来るとだいたい作りたい情熱が低下しています。
そのため、「頭なんていらないよな〜」とかたびたび思いますが、
「顔が命」だったりするのでそうもいきません。
 盛ったり削ったりして徐々に進めます。
 イメージをつかむためシャーペンで描いてみたらこんな感じ。
 太いので前にしぼり込みます。
 まだ大きすぎるしカッコ悪いので、
バランスを変えながら小さくしていきます。
 ほぼ形が出せた状態。

 しかし、これで完成ではなく微調整はまだ続きます。
 違う角度。


 その7へ続く。

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