
今回はピエール・ブーレーズ指揮ロンドン交響楽団で、ベルリオーズの幻想交響曲。
昔から欲しかったレコードなのだけれど、なぜかこれまで縁がなかった。
たまたま立ち寄った中古レコード店で偶然見つけ、なんせこのジャケットだから迷わず購入。
当時大変な話題になった演奏なのだけど、いつのまにか忘れられてしまった。
「幻想交響曲」というと、後期ロマン派のように演奏されることが多いのだけれど、作曲されたのは1830年。
ベートーヴェンよりちょっと後だ。
ブーレーズは、この曲が何故革命的なのかをわかりやすく聴かせてくれる。
ゆったりしたテンポで、各声部を浮き上がらせ、高解像度のレンズで描写した写真のように、細部まで深くえぐった演奏だ。
第2楽章のワルツは、淡々としたテンポで全然優雅でない。
第4楽章「断頭台の行進」は、推進力弱く、一歩一歩踏みしめるよう。
第5楽章「ワルプルギスの夜の夢」は、よくある熱狂的混沌とは無縁の彫りの深い表現。
M.T.トーマスの演奏に似て細密ではあるが、あれほどクールでシャープではない。
響きはざらっとして、のこぎりでひいたような幻想だ。
ジャケットは、花なのか、木の実なのか、人の顔が中央の木に鈴なりになっているさまは不気味に感じる。
左上には三葉虫の様な原始の虫が浮遊し、右上には人の顔のようなものが。
もっと大きな画像で見たいという声が聞こえてきそうなので、今回は特別サービスしよう。
Oct.2007