母の染め替え1(紐落としのときの着物)

きものの舞台裏


着物のありがたいことはほどいていろいろと違うものにできることです。
私はまだ自分がしたことはありませんが、
妹は母の形見を呉服屋さんの担当の方のおすすめでママコートなどに
作り変えたりしています。

私はずっと自分が紐落とし(三歳の行事)のときの着物を探していました。
水色で紅葉が川に舞っていて、御所車のついているお気に入りの着物でした。
妹のものは赤い色の地だったと思います。
自分の着物ほど覚えていないのは執着の程度が違うのでしょうね。(苦笑)
どこに行ったのだろう。親戚に回ったのだろうか。ずっと考えていました。
母の姉に確認してみましたがわかりませんでした。

ところが家にあった母がなくなる前に染め替えした反物のことを
妹と話していたら、
「それ私たちの紐落しの着物の染め替えだよ」
というではありませんか……。
妹によると、母が染め替えの後、従姉妹に贈ろうとしたら
柄が気に入らないと断られた(苦笑)ので家に置いてあったというのです。
驚くやら、うれしいやらどきどきしました。
赤に小さな渦巻き柄のものと、青に小花柄、どちらも小紋です。
どっちがどっちになったのかまでははっきりしませんでした。
妹の娘に仕立ててやるように以前相談していたのを思い出しました。
青地の物は羽織でもいいかもしれないということになりました。
次に妹に荷物を送るときに一緒に送る予定です。
私たちの記念の着物がちゃんと残っていて、
次の世代に回ると思うと本当に嬉しいです。

こういう使い方ができるのも着物ならではないでしょうか。
どう考えても、3歳のときの洋服を
30年以上もすぎてからいくらほどいたからといって
原型より小物にするならともかく
子どもとはいえ12歳の者が着ることは出来ないでしょう。
それが着物なら可能なのです。


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