呉服屋さんとのお付き合い

きものの舞台裏


おきにいりと決まった呉服屋さんがありますか?
私は母のところにきていた呉服屋さんは数件ありましたが、
廃業なさったり、ほとんど家に来てもらっていたので
店舗がどこかわからないでそのままになってしまいました。
だから今はひとつだけです。
他にも開拓しようと思ってのぞいてみたことはありますが
感心しない対応がおおかったり品揃えに満足できなくて
結局今のお店に通っています。

そちらでは呉服の反物、仕立て、リフォーム、和装小物など
いろいろ扱っていらしゃると共に
従業員の方がきものを好きでいらっしゃるのがとてもよくわかるのです。
展示会のときにはみなさんも自前のきもので接待してくださるのですが
それがとてもすてきです。
どこかに工夫がしてあったり、そのお話しを聞くのもとても楽しみです。

そちらでは着物を着る機会が欲しいとおっしゃるお客さんのために
着物を着ていろいろな楽しみをする会を企画なさったり
リフォームした着物を展示なさったり創意工夫がすばらしいです。
そして展示会などで一緒になったお客さん同士がおしゃべりしたり
することもあります。

他には木綿絣の直売所などのそれだけを売っているお店。
ここは安価ですが、きものにしたいと買う方はおられないようで
そこで買った反物で仕立てた着物を着ていったときには
直売所の方もすぐ側で反物を織っていらっしゃった方たちも出てきて
褒めてもらいました。嬉しいけれどそれだけ珍しいものに
なってしまったのだと悲しい気持ちもしました。

最近本を読んで呉服屋さんでだまされたとかひどい話などを見ると
悲しくなりますが
洋服でも、ブランド物、ジャンクファッションなどいろいろな種類があります。
自分が嫌だと思ったら買わないのですから
それと同じことをすべきだと思います。
お店の人と仲良くなるためには自分からもコミュニケーションをとること
紹介者を連れて行くなど努力しないとだめかもしれません。

私は幸いいいお店とめぐり合うことができたと喜んでいます。
独身でお金に余裕があったときの訪問着や色留袖、振袖、小紋などは
もちろん気にいって買ったものですが、
何故か今のほうが呉服屋さんに行くのは楽しいのです。
今自由になるお金がない中、母のきものをどう着るかでお店の方と悩んだり
小物を探してもらったり、安いポリエステルの着物を頼んだり、
お店としては今のほうが儲けにならないのは確かなのです。
それでも呉服屋さんと話すのが楽しくなり、長話をしたり
しょっちゅうお店に顔を出したり
お店の方がプライベートで作った着物まで
見せていただけるようになったことはお金の払いがよい客ばかりを
呉服店が大事にしているわけでないいい証拠だと思います。

仕立ても私は妹がすることもあり、たまには自分もするので
全部仕立てをお願いするわけではありません。
それでも仕立てをする方が見えていると一緒にお茶を飲ませていただいて
柄あわせや着つけを相談したりもしてくださいます。

ネットで楽しむと、ネット販売もありますし
遠くの方との交流もあって楽しく話題も豊富です。
しかし現実暮らしている場所での情報もとても重要です。

呉服屋さんを選ぶとき、出入りの業者や従業員を大切にして
(もちろん甘やかすのではなく)
いろいろな創意工夫と商品を大事にしているかどうかが重要なのだと思います。
本当はそれはどんな業種でも同じなのでしょうね。

私は自分の気に入るものが地元の商店に並ばなくなることのないよう
注文を一杯つけながら、お店の人とたくさん勉強しなくっちゃと思っています。


きものの舞台裏