お為ごかし
もしも私がこの世界から消えてしまっても
時計の針は進み続け 新しい歴史を刻むだろう
脆弱な人間の群れは 目的もなく彷徨い
疑いもなく 顔のない仮面で私を見つめる
私が優しいのは優しいからじゃなくて
正しい事を正しいと言える真実(ほんとう)が怖いから
散り散りになった心の破片を 無邪気に拾う人々に
無害な顔して近寄る哀れな道化師
強さも弱さも紙一重でしかありはしないのに
いつからこんなに弱くなったのだろう
そう 私はお為ごかし ただのお為ごかし