拍手ありがとうございますSS「大成敗! ついに蘇る古の二刀流奥義の伝説!」






「他の誰に負けてもいい。だけど、お前にだけは。自分にだけは負けられない!」
すでに満身創痍、その手は剣を持つことすらやっとのはず。後数合も打ち合えば勝負は終わるはずだ。
何を馬鹿なことを。
数合前も同じ事を考えた。そして未だ目の前の少年は止まらない。
「お前が、俺がお前に至るというのが運命なのなら!」
ブン、と振り抜かれた少年の左手の剣を流す。
「俺は!」
右手の剣を受け止めて、弾く。
「そんな運命を切り裂いて見せよう!」
……あれ? なんか流れが違うような。私は昔、こんな事言うような性格だったか?
「干将! 莫耶!」
何故かやたらと熱い叫びとともに、双剣の柄を付き合わせる。
「I am the bone of my swordッッッッ!」
二つの剣が輝き、今、一つに。って待て、ちょっと待て! なんだそれは!! おかしな主人公補正がかかっていないか。というか別キャラか、別キャラなのか!?
「と言うか、お前一体?」
「フ、貴様に名乗る名前など無い!」
「いや、衛宮士郎だろうに……」
「行くぞ!  とおおーーっ!」
異常な速度の踏み込みからまるでゲ○ググのビームナ○ナタのような連続攻撃が。驚愕する私の手から莫耶が弾かれ、干将も打ち落とされる。
「はぁぁっ!」
その隙を見逃すはずもなく、一閃が私の体を突き抜ける。ああ、もう、好きにしろ。なんて茶番だ。
「運命両○剣ッ!」
返す刃がもう一閃。もはや言うべき言葉もない。はやく終わらないかなぁ。
「ツインブ○ェェーードッ!」
あー、なんかもう、こう、違うだろう。どうせなら親分の方でだな……。遠くでぽりぽりとポテチを食べながら観戦していたセイバーが私の視線に気が付いてバツが悪そうにその手の袋を後ろ手に隠す。
「これぞすべてを絶つ一刀なり。……成敗ッ!」

「……………」
「……………」
 嵐は去った。
 先ほどまで渦巻いていた奇天烈不思議時空は消え、イヤになるほど冷静になる私たち。
「えっと、……俺の勝ちだ」
「あ、ああ。そして私の負けだ」
 ほんの一瞬前の衛宮士郎の最後の攻撃をまっさらに消去して、何事もなかったようにシナリオに戻る。
ああ、セイバー。口の横に食べかすが付いているから拭っておけ。

そうして、答えを得たことにした私は、最後に美味しいところを取りにいくために霊体に戻っておくのであった。






チラシの裏

一言で言うと頭悪い。SRWMXやってて思いついたネタ。勿体ないから残しておいた毒物。ギャハ。

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