注意)今回のお話は完全に電波なお遊びの毒物です。悪のりとかネタとかそういう類の垂れ流し全開です。本編とはまったく全然何の関係も無い、ただのボーナストラックとか初回限定の使い道のなさそうなおまけとかPCエン○ンのCDROMソフトの1トラック目に入ってる「このCDは……」系の注意音声を無駄にボイスドラマ化したものとかコミックスのカバー裏のネタ漫画とか大箱食玩についているお菓子とかそんな感じだと思って下さい。





「さあ、やっぱりここで真打登場って訳ね。とりあえずここまでのあらすじを説明するわね。主人公はキュートでクレバーな美少女魔術師遠坂凛、つまりわたし。相棒の少女剣士セイバーを召喚して、この冬木の街で行われる聖杯戦争に身を投じるの。そう、十年前、父を失った聖杯戦争へ。持ち前の才能と知性を以ってして、一歩、また一歩と真実へと向かっていく遠坂凛。幼いころに生き別れた実の妹との確執、仲間であるセイバーとのすれ違い、信じていた後見人の裏切りなどのドラマを乗り越えて、ようやく、最強の敵アーチャーと、そのマスターを追い詰める凛。しかし、アーチャーのマスターは凛に恋をしている衛宮士郎その人であった! こんな感じでどうかしら?」

「な、なに大嘘ばっかり並べてるんですか姉さん! 今までのあらすじはこうです! 籠の中の鳥のように日々を過ごしていた薄幸の美少女間桐桜。そんな彼女を助けるために現れた御伽の国の魔法使いアーチャーは、彼女を冒険の世界へと。お供に長髪の美女と金髪の剣士、そしてうっかりはちべえを連れて冬木の街の謎に挑む桜! 立ちはだかる困難に立ち向かい、ついに桜は王子様のすぐ側にまでたどり着いたのでした。しかし王子様は悪い魔法使いによって小さな女の子にされていたのです! やっぱりこうです、こうでなくては!」

「な・に・が・薄幸の美少女よ、この発酵の肥少女が。大体アレが御伽の国? ハ、笑わせるんじゃないわ。夜伽の国の間違いじゃない! そもそもうっかりはちべえって誰のことかしら、桜?」
「あ、あああああ! ひ、人が体重気にしてるの知っててそういう事を言いやがりますか、姉さんは! そんなだから育たないんですよ、胸が!」
「な! む、胸は関係ないでしょう、なによ、大体脂肪の塊じゃない。う、う、羨ましくなんか、な、無いッ!」
「涙目で言っても説得力ありませんー! 羨ましいなら羨ましいっていったらどうですか。ほらほら、揺れるんですよ、踊るんですよ、跳ねるんですよ?」


「……お恥ずかしい場面を見せて申し訳ありません。あの醜い姉妹の争いは放っておいて、私が前回までのあらすじを説明しましょう。聖杯を求めて千年以上の時を超えて召喚された超絶美少女剣士セイバー。抜けているマスターや足を引っ張る味方に悩まされつつも、一歩一歩確実に前へ進む彼女の前に現れた少年、衛宮士郎。彼こそが永遠とも言える時間を越えて再び彼女の前に現れた運命の相手(鞘)その人であったのでした。王としての責務と一人の少女としての想いに揺れるセイバー。ああ、しかし悲劇は訪れます。彼は自身のサーヴァントに裏切られ幼き少女の姿にされてしまいました。そんな彼を救おうとセイバーはその聖剣の封印を解放しようとするのでありました。ええ、やっぱり王道とはこうですね。」


「おや、セイバーが発言するなら私も発言して良いはずで……ヒァ!」
「ライダー様、まだ今日の御奉仕が済んでおりません。ささ、大人しく私の愛の御奉仕をオ受けシてくダサい……それとも躾の方がご希望でシょうか?」
「セ、セラ、お、お姉様……」
「……ささ、ライダー様、こチらへ、こチラの物陰へ。それとも見らレなガラの方がお好みでショうカ?……ジュルリ」
「ひ、ひぃー!」


「フフン、何奴も此奴も下賤な庶民の女どもはこれだから。違うだろう、そうじゃないだろう。なぁ、兄貴!」
「ああ、そうだとも、我がマスター。やはりこれからは漢と漢の時代だぜ。ウホッ、いい男、とか、や ら な い か ?、とか、兄貴ィ、好きじゃぁ〜〜〜〜! とか、拳で語り合ったりとか、掘ったり掘られたりとか、そう言う熱い漢同士の戦いとか友情とか汗とか涙とか汁とか魂とかのほとばしる話だな。ああ、今この時代でようやく俺は目覚めたぜ。此処からこの聖杯戦争は漢同士の熱い物語が始まるんだよな! よっしゃ、俺の差し穿つ股間の槍も燃えてきたぜ!」
「さすが兄貴! 熱いね。そこに痺れる憧れるぅ! まさにボクの真実のサーヴァントだね。一生、いや、生まれ変わってもボク等は兄弟さ!」
「おう! まずはアーチャーのマスターだな。今度こそ我が槍でトドメを刺さなきゃな!」


「やれやれ、間桐の家もとんでもない変態を産み出した物だな。やはりここは黒幕たる私の出番だろう。全世界に愛を語る神の忠実なる僕が、全世界に真実の愛を発信する愛と友情のヒューマニックストーリー、Fate/ょぅι゛ょdeナイト。ささやかに祈りを捧げる心優しき神父と、彼を慕うょぅι゛ょ達の愛情と友情の心温まる優しい物語だ。主役の神父が実に素晴らしい。他人に誤解されながらも、信念を貫くその姿勢こそ、現代社会に必要とされる物ではないだろうか」
「ええぃ、この大嘘炉利神父が。死ねぃ!」
「……危ないな、ギルガメッシュたん。怪我でもしたらどうするのだ」
「何故我が一斉掃射で死なぬのかをむしろ聞きたいぞ。後、たんとか言うな、キモい。では無くて、主役なら我を置いて他に無いだろう。そもそも世界の中心たる我がだな、この聖杯戦争で……」
……以下数時間我様自慢につき早送り……
「というわけだ。そう、この超絶美しい我がさらにょぅι゛ょ化して“萌え”属性を手に入れたからには……あれ? あれれ? コトミネ? えーい、逃げずに人の話を聞けぃ!!」


「あらあら。何か楽しそうね。私も何か言って良いのかしら。えっと、それじゃ宗一郎様と私の馴れ初めからはじめましょうか」
……以下数時間桃色新婚空気につき中略……
「……なのよ、もー、宗一郎さまったら……」
……略……
「……でね。ちょっと、聞いてる? それで宗一郎様が……」
……略……
「あぁん。でもね、やっぱり、その、新婚だし、その……」
……略……
「でも、宗一郎様が言うの、『キャスター、君は…………』」
テープ切れにつき以下録画不能。


「みんな無茶苦茶ね、リズ」
「うん、イリヤ」
「そんなの私が主役に決まってるじゃない。聖杯の力を借りて変身する、銀の妖精・魔術少女まじかるイリヤ様と、その使い魔のばさかたんの、恋と正義と友情と萌えとチラリズムと策謀と流血と暴力と覇道のリリカルミラクルマジカルストーリーよ。第一期シリーズで敵だったお兄ちゃんが、第二期シリーズではお姉ちゃんに新生して第二の魔術少女・鉄の妖精・まじかるシロコとして味方キャラになるのもポイントよね。敵役の三人組はやっぱりリンとサクラとセイバーかしら」
「ドク○ベエの役が居ない」
「炉利神父かしら……ううん、うってつけのが居るじゃない。やっぱり悪の親玉はアーチャーよね」
「うん」
「……セラ、帰ってこないわね」
「色に呆けた。イリヤも気を付ける」
「そうね。とりあえず保身のため今夜からリズと一緒に寝ることにするわ」


「やれやれじゃのぅ。これからは黒魔術童女の儂の出番じゃというのに」
「魔法少女はキャラが私と被るから却下ね」
「な、なんじゃとー」


「テメェら好き勝手言ってるんじゃねー! 今までのあらすじはこうだ! 正義の味方を目指しながらも、平凡に生きてきた少年衛宮士郎。ある日、変質者に襲われて命とかその他とかを失いそうになったとき、何故か土蔵の床に書かれていた魔方陣から一体の悪魔が召喚されてしまう。悪魔の名はアーチャー。彼女は清く正しく生きてきた衛宮士郎を堕落の道へと誘うのであった! 次々と陥落していく周りの人間たち。追い詰められた士郎は、自身の正義の為、アーチャーとの対決を決意したのであった! こうだろ!」

「……」
「……」
「……」

「……な、何だよ?」

『嘘だッ!』





こうして、俺は摩耗した 〜性技の味方に至るまで・粗筋編〜





「やれやれ、まともな人間は今回の出番は無しのようだな、新マスター」
「……その……強くて格好良い封印指定執行者の華麗な戦い、とかは……駄目ですよね……」
「……マスター、君、早くも毒されてるな」





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