ケメックス

ケメックス
「ケメックス」は、アメリカ生まれのコーヒーメーカー。本体は、くびれたウエストの
ような形の耐熱ガラス。くびれた部分に持ち手となる木枠を両サイドから挟み込
むようにはめ、木のビーズがついた革ひもで縛る。そして漏斗状の上半分に
濾過紙を置き、ドリップ式でコーヒーを淹れる。

このコーヒーメーカーは、アメリカの科学者シュボルムが戦時中に実験室で考え
出したものだそうだ。なるほど実験器具的なデザインと機能性が備わっている。
ケメックスは、元来のコーヒーメーカーとして使うのは勿論のこと、家ではピッチ
ャーとして夏には麦茶を入れて食卓にのせる。

入手後気づいたのだが、『民芸』(民芸協会発行本)で20年も前に、柳宗理
このケメックスを紹介していた。「父の柳宗悦が戦後まもなくアメリカで求めた」
と。同本によると、「市場に大量に出すと、質が落ちる危険性があるため、シュボ
ルム自身が会社や生産工場をつくり、今日に至っている」そうだ。

(1999.3.12)
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