「団塊の世代」(11)

ついに来た2007年 

 「2007年問題」の問題の2007年がやってきた。急に何が起こる…と言うものでもないが、大量の団塊の世代の定年退職が今年の4月以降始まると言う。
既にその影響で新卒者の求人市場が近年に無く盛り上がっていると言う。それはそれで大変よろしい事だ。

団塊の世代は本当に退職するの?
最近「中高齢者」対象の公共の雇用促進機関の幹部の方と話しをした。「団塊の世代の定年退職で、需要も供給も活発になるでしょうね?」との問いに、「大企業の対象者で良質な働き手は、雇用延長で63〜5歳までそのまま残るでしょうし、そうでない人は結構注文が多く、フル勤務はイヤ…とか、近くで無いとダメとか…週2〜3日でコレくらい貰えないと…とか、中々難しいですよ。」「それと、海外で工場管理経験がある人…等具体的な経歴は通用するけれど、特技のはっきりしない元管理職は中々話が無いでしょうね。」と言うような応えであった。
確かに同級生等あちらこちらからの話では、大企業は大概定年後の再雇用の道を開いている。そこで退職するのは「働かなくても良い、お金のある人間」「もう働きたくない人間」「いままでとは違った生き方を模索する人間」のどれかのようである。
「まだ働きたいが、再雇用の道の無い人」は自分でその道を切り開くしかない。少なくとも63歳〜65歳までは余程のたくわえが無いと微々たる厚生年金では喰えない。

仕事の出来る人求む!中小企業
私も中小企業の経営コンサルタントとして中小企業に潜在的な求人が莫大な量ある事を知っている。
「こんな人がいれば…」という願望はどんな企業にも必ずある。ただ積極的に求人しないだけ。「求人すればカネが掛かる。」「来てくれる優秀な人がいるわけがない。」そんな感じなのだ。

中小企業を見てきて感じる事は「マネジメント」機能が弱体という事に尽きる。(ここでは「マネジメント」=計画・実施・チェック・見直し…の一連の仕事と定義しておく。)(「マネジメント」が立派な中小企業も稀に在るのも事実。)
例えば、生産管理や品質管理を経験した人が一寸改善を定着させれば1千万以上の利益が生まれるのに…と言う中小企業はザラにある。じゃ、年収500万で求人を出すか…と言えば、そこまで決断力のある経営者は中々いない。社長をそばで支えるマネージャーがいたら、大変身できる企業は多い。

こう言う中小企業人材のマッチングの需要は潜在的にあるのはあるが、需要・供給とも中々顕在化しないのが現実だ。
ハローワークの組織の一部「人材銀行」も覗いた事があるが、あまりデータが豊富とは言えない。知る限りその他公共の中高齢者雇用促進機関や、企業OB人材マッチング等の機能もイマイチ活性化していない。
ネット上で活発に動いている「求人サイト」も55歳以上の情報はほぼ出てこない。
そこで提案!
企業でも、NPOでも、任意の団体(中高年対象、団塊の世代対象…)でも、大同団結して「50歳以上の求人専門サイト」を作りませんか!

もし、そんなのあるよ!等、情報があったらお知らせください。

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